高橋信次先生・園頭広周先生が説かれました正法・神理を正しくお伝えいたします






ひかり誌 1971.1月号

高橋信次先生  年頭所感

 【 人々の心に神仏の光を 】



 新春は再来し、心又新たなり。万人が不退転の神理を悟り、己の心の中に神理実践の大殿堂を築こう。

その時にこそ、何者も崩すことの出来ない、神理に適った人々の心の調和のとれた、集団が築かれて行くのである。総ての生活に最大限の努力をして、己自身に足ることを悟り、自発的なしかも積極的な行為が、調和のとれた安らぎの環境を形成して行くものである。

 釈迦・イエスの当時の教えに帰ろうと、実践活動に入ってから、自然発生した神光会も二年目を迎え、今年より「神理の会」として通称「GLA」と呼び、海外にも神理の種を蒔くまでに成長した。

 人類はみな兄弟であり、私達の縁生の舟即ち肉体の色や種族は土地風土に適応したように、神仏の慈悲によって創られたものであり、人種差別は神意に反していることを悟らなくてはならない。肉体の船頭さんである意識はみな、神の子として万物の霊長なのである。神仏の子として肉体を持っている全人類は同志であり、多くの人々は道が解からないために、迷える子になってしまったのである。慈悲と愛にみちた、神理の光を人々の心にふりそそごう。

 国境も人類的差別も人の智であり、本来は一つ神体の一部である。又神仏の子供なのである。
 世界の人類が一つ心になって手を結ぐ道は只一つ神意に適う実生活以外にはないのである。
 私達は神理の会を中心にして、この使命を遂行しよう。それには忍耐と最大限の努力が必要である。
 時間をかけてあせらずに、一歩一歩の基礎をかためていかなくては出来ない。
 果物にも実があり、太陽系も九惑星の中心に太陽という核を中心として運動をしている。
 原子もまた原子核を中心に運動を続けている。神理の核もまたGLAを中心として各地に核分裂を起こさなくてはならない。
 しかも霊道がひらき、調和と安らぎの霊的神理の種は、イエスの時代から、今だない現象となって我々の核とともに各地に分裂が行われている。

 この種を絶やしてはならない。

 私達は神理の種蒔を約束した使徒であることを忘れてはならない。
 類は類を呼ぶ。法則に従って、光の天使の意志によって私達は集って来たのである。更にその使命を持った人々もあらゆる所から参加して来るであろう。

 そのためには、縦横からなる完全な人々の心の調和によるつながりを作らなくてはならない。。
 縦横の交差点こそ神理の会、核分裂の中心でなくてはならない。この要になる使徒達は、神理の不退転を悟り、実生活の中心に溶け込んだ実践過でなくてはならないのである。

 なぜならば、実践生活に応用されていないものは最早架空の空論にしか過ぎないことを悟らなくてはならない。
 絵に書いた、おいしそうな林檎では、口に入れることも出来ないないのと同じである。

 真理は実生活に生かしてこそ平和と安らぎの心の糧となることを悟らなくてはならない。即ち心と行いの調和こそ、人類に課せられた神意であることを悟ったなら、実践第一と己の心に銘記しなくてはならないのである。

 現代社会に足らぬものは、心の不在であり、心の不在が、両極端の思想を生み出したのである。
 人類の長い歴史が仏教やキリスト教の神理に厚いほころを積もらせてしまったのである。
 智と意による、心を失った人々によってそれは、作り出された厚い「ほこり」なのである。
 このほこりを、払いのける仕事も仲々大変なことであり、忍耐と努力によって神理の光を己の心として世の人々の心に問わなくてはならない。犠牲をおそれず、勇気をふるって、多くの荒れ果てている心の耕地に神理の種を蒔きつづけよう。なぜならば、肉体を持って生活している人々は、神の子として、八正道の実践、中道の神理は、己を悟る当然の修行なのである。

 そして人々の心の苦しみを取り除いてやることだ。

 会員は正法流布の先陣をきって、使徒たる自覚の中により己の魂をより浄化し、菩薩心を具現することが重要なのである。

 菩薩心は返礼を求めない。

 しかし慈悲と愛に対する報恩の心を実践しない人々は、口先の感謝で終わってしまえば結果が出ても、必ず不調和の訪れて来ることを悟らなくてはならない。
与えられた慈悲と愛によって出た良い結果に対して、報恩の布施は、より己の調和につながって行くものなのである。

 生命の循環も、水の循環、報恩と感謝の循環も神理なのである。今年は一人でも多くの人々に、神理の道を教えて、不退転の基礎を築きあげよう。あらゆる困難を打破して、迷える人々の心に明るい神仏の光を、慈悲深く与えよう。

 小さな種も、いつの日か地球上を覆うことが出来よう。

 そして前進の中にも一歩さがって反省し己に厳しく、他人に寛容の心を持って神理の殿堂を築いて行こう。


ひかり誌 1971.1月号(第6号) 年頭所感 【人々の心に神仏の光を】 高橋信次先生

(ひかり誌は1971年2月号よりGLA誌に改題)


2011.01.23